各種の植物性オイル瓶 明治時代のフレーバー?アロマテラピー?中医学の継承?
Various kinds of oil bottle.
From left;
Oleum Caryophyllorum (Oil of Cloves)
Oleum Cinnamomi (Oil of Cinnamon)
Oleum Aurantii Corticis (Oil of Orange Peel)
Oleum Foeniculi (Oil of Fennel)
These are oils extracted from several plants, which are more like Oriental herbal medicines rather than Western medicines. It may be used for aromatherapy in modern times. Amazing by the diversity of medicines in the Meiji era.
♣In our clinic, the first director, Sentaro, might have used these oils as a flavour when prescribed bitter medications such as quinine. Or Western doctors at that time could have been more familiar with Kampo medicine than those are today.
Circa 1890~1920? Height approx. 8cm
いくつもの植物性オイル瓶
写真左から
Oleum Caryophyllorum 丁香油(ちょうこうゆ)(丁子Clovesから抽出)
Oleum Cinnamoni 桂皮湯(けいひゆ)(シナモン・Cinnamonから抽出)
Oleum Aurantii Corticis 橙皮油(とうひゆ) (オレンジOrangeの皮から抽出)
Oleum Foeniculi 茴香油(ういきょうゆ) (茴香 Fennelから抽出)
こんなものまで薬品棚から見つかりました。
これらは、西洋の薬品というよりも、漢方薬に類するものです。現代ではアロマテラピーにも用いられているのではないでしょうか。明治時代の医薬品の多様性に驚かされますね。
♣私達の野村医院では、初代千太郎は、キニーネなどの苦い水薬に、これらをフレーバーとして添加したのかもしれません。あるいは、当時の西洋医は、今日の医師よりも実はずっと漢方医学にも通じていたかもしれませんね。
年代 1890年~1920年頃か。 高さ 約8センチ前後。
Oleum・油の語源
一説によると、地中海でふんだんに採れるオリーブが語源だと考えられているようです。
語源由来辞典の記載を転用します。
「ギリシャ語でオリーブは、elaifa。オリーブオイルはelaifonと言った。オリーブがふんだんに採れた地中海地方では、油といえばオリーブオイルを指し、油の一般名称もelaifonでした。
ラテン語でも”油=オリーブオイル”となり、olivaから派生したoleum(オリーブオイル)は、油の一般名称として用いられるようになりました。ラテン語oleumは、フランス語でoile, huileとなって、英語ではついにoilに転じました。
蛇足だけど、ガソリンというのは、gas + oleum という組み合わせで作られた新しい言葉です。
実は、ガスgasという言葉自体も、ラテン語の混沌chaosをもとに、17世紀に作られた言葉だそうです。
ここまで読んでくださり、ありがとうございます。
酷暑が続きますが、たまには、アロマを楽しみながらゆっくりお風呂に入って、疲れを癒しましょう。
それでは、また。