Medicine Jars for Oleum Cacao カカオ脂の薬品瓶
Two old medicine bottles of cocoa oil.
Circa around 1900.
Based on the shape of the glass bottle, the quality of the label papers, the ink, etc., it is presumed that these bottles have existed here since around 1900 when the this Clinic was established.
Cocoa was not exclusive to chocolate shops and pastry chefs. At that time, physicians used to mix powdered drugs and cocoa oil to make his original suppositories. Cocoa oil would melt at the human body temperature, so it would have been convenient for making suppositories.
The presence of two such bottles in my OLD CLINIC indicates that the first director was very good at producing such suppositories. Or, he didn’t spend much because he wasn’t good at all, so did he leave a lot?
Alternatively, cocoa oil might have been used to provide a nutritious and toning sweet food for patient with appetite loss and exhausted. Unfortunately, no record was found to resolve my questions.
カカオ脂の薬品瓶二つ
おそらく1900年前後、たぶん、野村医院の開設当時からここに存在しているものと考えられます。
ガラス瓶の形状、ラベルの紙質、インクなどから、そのように推測しています。
ココアは、決してチョコレート屋さんやパティシエの独占物ではありませんよ。
当時の医師は、粉末の薬剤をココア脂と一緒に混ぜて自分オリジナルの坐薬を作りました。
ココア脂はヒトの体温で溶けたから、坐薬の基剤にはちょうど便利だったのでしょう。
当館に二つもこのようにして残っているというのは、初代院長・千太郎がよほど坐薬づくりが得意だったのか、いやはや、実は苦手なためにひとつも消費できずに、沢山残ってしまったと考えるべきでしょうか? 彼に訊いてみたいですね、一度。
あるいは、憔悴しきった患者さんに、ココア脂を用いて甘い食品を提供したのでしょうか? 残念ながら、当時の記録はありません。
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終わりに
120年前に、山添村では、どんな医療が展開されていたのか?
私自身が、オールドクリニックの倉庫や薬品棚を整理しながら、わくわく興奮して想像しています。
とても楽しい作業です。
ここまでキニーネやサリチル酸など、誰も服用できないくらい苦い薬品が続きましたので、今回はチョコレートの減量でもあるカカオ脂について書きましたので、楽しんでいただけましたでしょうか?
ここまで読んでくださり、ありがとうございました。
薬品棚には、まだまだいろんな瓶が遺されていますので、また、アップしていきます。
どうぞ、お楽しみに~